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敏感肌はなぜ起こる?医師が教える「敏感肌セルフケア法」

杉谷敦子

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季節の変わり目は、気温の変化が大きく、肌トラブルが起こりやすいことも。化粧水をつけたときにヒリヒリするなど、敏感肌で悩む方も多いのではないでしょうか?

敏感肌はなぜ起こる?医師が教える「敏感肌セルフケア法」

そこで今回は、敏感肌になる原因と対処方法についてと、美容皮膚科医による敏感肌を改善するためのケア方法を詳しくご紹介します。

■目次
1.敏感肌とは?
2.敏感肌の主な原因は?
3.敏感肌のメカニズム
(1)バリア機能が低下
(2)敏感肌に傾くと治りにくい
(3)敏感肌の再発はなぜ起こる?
4.敏感肌による症状
5.医師からアドバイス!敏感肌の改善に必要なケアとは?
6.医師に聞く!敏感肌を改善するセルフケア
(1)スキンケアで敏感肌を改善
(2)生活習慣を変えて敏感肌を改善
7.医師がおすすめする敏感肌用化粧品と選び方
(1)敏感肌への過度の刺激は厳禁
(2)保湿力の高い化粧水や乳液を選ぶ
8.敏感肌の症状が悪化した場合

■1.敏感肌とは?

敏感肌とは、水分と油分の両方が少なくなった状態のことです。少しの刺激を感じただけでも、かゆみやヒリつきを感じやすくなります。

まめに保湿をしても追いつかず、洗顔後に肌がつっぱったり粉をふいたように乾燥したりします。化粧品や金属類、洗剤などの様々な物質が原因となって赤くなり、かぶれを引き起こすこともあります。

敏感肌という言葉は、医学的に明確に定義された言葉ではありません。そのため、肌の幅広い症状でいわれることが多いのです。

敏感肌は身体にも起こる

敏感肌というと、顔に何か症状が出ると思い浮かべる方も多いでしょう。ですが、顔以外の部分でも敏感肌になります

どのように現れる?

「かかとやヒザがひび割れる」「スネが粉をふくようなる」「頭皮が乾燥してフケが出やすい」といったものも全て、肌が敏感になっている証拠です。

顔に敏感肌の症状を感じなくても、身体には現れているかもしれません。顔以外の部分に敏感肌の症状が出ていないか、合わせてチェックしてみるとよいでしょう。

■2.敏感肌の主な原因は?

乾燥が原因

敏感肌の原因の中でも、特に多いのが「乾燥」によるものです。気温や湿度が変化する季節の変わり目に起こりやすい敏感肌も、乾燥が原因で引き起こされます。

秋から冬にかけては、気温の変化もあり空気が乾燥しやすいため、特に敏感肌を感じやすくなります。

また、近年は冷暖房器具としてエアコンを使用する機会が増えたため、お風呂上りにスキンケアを怠ると、室内であっても肌に乾燥を感じることが少なくありません。

このように、シーズンを問わず乾燥しやすい環境が増えたことも、敏感肌を引き起こしやすい原因といえるでしょう。

加齢が原因

年齢を重ねることで、肌表面にある表皮やその下の真皮が薄くなり、弾力を保つ役割をするコラーゲンなども減少していきます。

中でも、角質層の中の細胞間脂質である「セラミド」が少なくなることで、肌の水分を蓄えてうるおいを保ったり、外部からの刺激を守ったりすることができなくなります。ちょっとした刺激にも敏感になりやすい状態になってしまいます。

さらに、加齢によりメラニン細胞の数も減るため、紫外線によるダメージも受けやすくなります。

スキンケアの間違いが原因

肌のケアを毎日行っていても、スキンケアのやり方を間違えてしまうと敏感肌を招く恐れがあります。

熱いお湯でのクレンジングや洗顔時のこすりすぎなどで、肌に必要なうるおいをとってしまうことがあります。また、洗浄力の強すぎる洗顔は、汚れだけでなく必要な皮脂までも落としてしまうこともあります。

スキンケアの間違いが敏感肌の原因となっていないか確認してみましょう。

体質が原因

肌が弱いという方は、外的刺激から肌内部を守る「バリア機能」が先天的に弱いことで敏感肌になりやすくなります。バリア機能が弱い肌では、水分が外に出て乾燥した状態になっています。

アトピーの肌は、角質層に必要な「セラミド」と呼ばれる物質が極端に少ないため、外部からの刺激が肌に伝わりやすく、過剰に反応し、かゆみや炎症を起こします。かゆみを抑えきれずかいてしまうと、新たな傷となり傷口が広がり、かいた刺激によってかゆみが増し、肌が敏感に傾いていきます。

季節の変わり目が原因

季節の変わり目は、気温の急激な変化で体調を崩しやすくなるように、肌も直接影響を受けやすくなります。

近年は「PM2.5」などが空気中に大量に飛散していることで、身体の免疫機能が過剰に反応することもあり、敏感肌が起こりやすくなるといわれています。

■3.敏感肌のメカニズム

敏感肌はどのようにして起こるのでしょうか。敏感肌が起こるメカニズムについてお伝えします。

(1)バリア機能が低下

うるおいのある肌をキープする「バリア機能」。肌の一番外側にある角質層が、外部の刺激から肌を守ったり、身体の内側に水分を蓄えたりすることで、バリア機能を保っています。

しかし、乾燥や加齢などの原因によって肌の水分や皮脂が少なくなると、バリア機能が低下しやすくなります。バリア機能が低下すると、紫外線やアレルゲンといった外部刺激にも反応しやすくなります。

(2)敏感肌に傾くと治りにくい

「敏感肌は一度なると治りにくい」とよくいわれますが、先ほど紹介したバリア機能の低下が深く関係しています。

バリア機能が低下した肌では、細胞が未熟なままの状態で角層をつくります。そのため、細胞の並びが不規則になり、何層にも重なっている角層と角層の間にすき間ができたりと問題が起こります。

不揃いの角質層にできたすき間から、冷たい乾燥した空気や紫外線といった外部刺激が侵入しやすくなります。刺激は肌の内部にまで浸透していき、神経を刺激することもあります。肌内部の水分も一緒に蒸散しやすくなるため、さらに肌の乾燥をまねきます。

敏感肌になると、バリア機能を回復しようとしてターンオーバーを早めることがあります。そうなると、未熟な細胞が角質まで届き、刺激を受けるという悪循環が続きます。

バリア機能の低下は、肌の新陳代謝だけでなく、肌の治りにまで影響を与えるのです。

(3)敏感肌の再発はなぜ起こる?

「子どもの頃アトピー肌だったけれど、成長とともに回復した」という人も多くいます。

一旦回復した敏感肌が、大人になって再発するというケースも近年よく見られます。大人になってから再発した敏感肌は、生活習慣が深く関係しているといわれています。

寝不足

人は、寝ている間に様々なホルモンを分泌しますが、寝不足になることでホルモンバランスや自律神経が乱れます。睡眠不足は肌の乾燥をまねき、バリア機能の低下を引き起こすことがあります

かたよった食事

食事は、身体の内側から免疫を高めてくれる大切な要素です。しかし、栄養バランスのかたよった食事は、肌荒れを引き起こすことにもなりかねません。

ストレス

食事や睡眠とともに、もうひとつ大きく関係するものが「ストレス」です。 ストレスは現代社会では多くの人が抱えている問題のひとつであり、ストレスを全く感じない生活はむずかしいでしょう。

ですが、ストレスも肌の乾燥をまねき、バリア機能の低下を引き起こす原因となるため、ため込まずに発散させるように心がけるといいでしょう。

■4.敏感肌による症状

赤くなる

目の下の皮がむけたり、洗顔料で顔を洗うと肌が赤くなることがあります。これは、「紅斑」と呼ばれる症状で、毛細血管の拡張によって起こる症状です。

毛細血管の拡張は、刺激が加わることで血液量が増えるため、赤みを増します。特に顔は、皮膚が薄く毛細血管があつまるため、赤みが出やすくなります。

ピリピリする

化粧品を肌につけたときに、肌に染みるような症状があらわれることがあります。また、敏感肌がひどい状態では、化粧品以外にも、タオルや衣類などが触れるだけで肌に刺激を感じることがあります。

外部刺激を受けた肌の細胞から、かゆみを引き起こす物質が分泌されることで起こる症状です。

かゆみがある

暖房の効いた部屋で身体があたたまると、急激にかゆくなることがあります。年齢が上がると皮脂腺や汗腺の働きが低下するため、乾燥によるかゆみが出やすくなります。

■5.皮膚科医からアドバイス!敏感肌の改善に必要なケアとは?

(1)敏感肌とはどんな肌?

医学的には「敏感肌」という病名はありません。ちょっとした刺激に反応しやすい肌のことを敏感肌と呼んでいるようです。

敏感肌になる外的要因は?

紫外線や花粉、大気汚染物質などのほかに、肌に合わない化粧品や石鹸、シャンプー、整髪料、洗剤などが刺激になることもあります。

敏感肌になる内的要因は?

加齢により水分を保持する力が弱っていることや、角質のターンオーバーの乱れのほか、女性ホルモンのバランスの乱れや減少、ストレスによるホルモンバランスの乱れがあります。

間違った洗浄ケアも敏感肌の要因となり、洗顔時にゴシゴシとこすりすぎることで肌を痛めたり、皮脂を過剰に洗い流していることがあります。

そのほかにも、洗顔後すぐに保湿を行わなかったり、シートパックを肌に長時間のせたりすることも、かえって皮脂の水分を奪うことにもなります。

(2)敏感肌になる原因を探ろう

上記に挙げた様々な原因によって、「表皮の皮脂や皮脂膜」「角質の細胞内にあるNMF(天然保湿因子)」「角質細胞間脂質(セラミドなどの脂質)」のいずれか、または、すべてが減少することで肌のバランスが崩れてしまいます。

そうすることで、本来肌に備わっているバリア機能が弱くなり、ちょっとした刺激に反応しやすい「敏感肌」となります。

バリア機能をとり戻そう

ご自身の肌に刺激になるものは何かと問い、回避可能な外的要因は避けましょう。内的要因は極力改善することを心がけ、肌のバリア機能をとり戻すことが大切です。

(3)敏感肌は食事や栄養で変わる

食事や栄養でも肌状態は大きく変わります。肌状態を健やかに保つためには、バランスのとれた栄養補給が重要です。

特に、ビタミンB群をはじめとする「ビタミン」の摂取が、肌の健康を守るためには必要です。

肌の健康に欠かせない「ビタミンB2」

美肌ビタミンと呼ばれる「ビタミンB2」は、肌の健康に最も関係が深い成分で、皮膚をつくる材料となるたんぱく質や、脂質、炭水化物(糖質)の代謝に関わります。

ビタミンB2は、細胞の再生を促し、なめらかに整った健やかな肌を育みます。仕事で疲れた時や激しい運動、妊娠中などは、ビタミンB2が不足しやすいので摂取を心がけましょう。

ニキビの改善に「ビタミンB6」

皮膚炎の予防に働く「ビタミンB6」も欠かせない成分です。ビタミンB2とともに皮脂をコントロールし、ニキビの改善に効果を発揮します。

ビタミンを積極的に摂取しよう

抗酸化作用、皮膚や粘膜の修復には「ビタミンA」。コラーゲン生成やシミの予防には「ビタミンC」。末梢の血のめぐりをよくする「ビタミンE」。このようなビタミンは、肌状態を健康に保つためには欠かせない成分です。

食事で摂取することがむずかしい場合は、ビタミン剤やサプリメントを活用することもおすすめです。

■6.皮膚科医に聞く!敏感肌を改善するセルフケア

スキンケアや生活習慣など、敏感肌を予防するために日常的にできる対策についてご紹介します。

(1)スキンケアで敏感肌を改善

スキンケアによって外側から保湿ケアする習慣が、肌内部の水分蒸発を防ぎ、なめらかな肌を保ちます。

保湿力の高い化粧水

化粧品は、保湿力が高いタイプを選び、水分をたっぷり与えた後は、乳液やクリームをつけて水分が逃げないようにフタをしましょう。

洗顔後や入浴後は、水分や皮脂が奪われている状態になるので、タオルで軽く押さえたらすぐに保湿ケアを行いましょう。洗顔や入浴後の5分以内に保湿ケアをすることが大切です。

ニキビなどの予防にも

乾燥が原因でニキビや吹き出物ができることもあります。きちんとした保湿を行うことが、肌荒れを守る重要なポイントです。

(2)生活習慣を変えて敏感肌を改善

冬場は、外気が乾燥していることやエアコンなどの暖房機器の影響で、皮膚の水分が蒸発して失われやすくなります。

加湿器を使う

加湿器などで空気を加湿することも、肌荒れ対策につながります。加湿器は、清潔な状態に保つように心がけましょう。

入浴をする

入浴をして全身の血のめぐりをよくすることで、末梢臓器である皮膚に、栄養をいき渡らすことができます。

面倒なのでシャワーだけにするよりも、入浴したほうがリラックス効果やストレス解消効果も高くなるので試してみてください。

■7.皮膚科医がおすすめする敏感肌用化粧品と選び方

(1)敏感肌への過度の刺激は厳禁

敏感肌の方は、皮脂分泌が少なく乾燥しがちなので、少しの刺激でも反応してしまう可能性があります。クレンジング剤を強い力で肌に塗ったり、ティッシュやコットンで必要以上に力を入れて拭きとるなどの過度の刺激は厳禁です。

敏感肌の時は、肌に負担を与えないようなクレンジング(洗浄)を心がけましょう。

クレンジングは乳液タイプがおすすめ

シートタイプのクレンジングは簡単で人気がありますが、拭きとること自体が刺激になります。化粧を落としきれない場合は、肌に残ってしまい酸化の原因となってしまいます。

また、オイルタイプは化粧を落とす力が強い反面、必要以上に皮脂を奪ってしまいやすくなります。敏感肌の方は、オイルタイプより乳液タイプのクレンジングを使うことをおすすめします。

(2)保湿力の高い化粧水や乳液を選ぶ

バリア機能を高める細胞間脂質

肌の構造は、レンガ壁のレンガとセメントで例えられることが多くあります。

レンガは、たんぱく質の細胞膜の中に「NMF(天然保湿因子)」などが入った角質細胞と呼ばれるものに例えられます。セメントの役割は、細胞間脂質で角質細胞同士をつなぎとめ、すき間をつくらないようにしてバリア機能を高めます。

「セラミド」は保湿力を高める

細胞間脂質の約半分が「セラミド」で占められており、数種類に分類され、それぞれ異なる働きをしています。

「ヒト型セラミド」が配合された化粧水や乳液を使うことで、保湿力やバリア機能を高めることができます。

避けたい刺激成分

化粧品全般で敏感肌の人が避けたい刺激成分は下記のようなものがあり、これらが極力含まれていないものを選らぶようにしましょう。

エタノールなどのアルコール類

殺菌・防腐剤

フェノキシエタノール・パラベンなど

防腐剤

サリチル酸オクチルなど

紫外線吸収剤

ラウレス硫酸Naなど

合成界面活性剤

ジエタノールアミン(DEA)・トリエタノールアミン(TEA)

泡立ち成分

タール系色素(赤色○号)

合成着色料・合成香料

ボディソープやシャンプー、石鹸や食器洗い洗剤や洗濯用洗剤にも、これらの刺激成分が含まれないものを選ぶことが望ましいです。

洗浄剤を見直そう

敏感肌で悩まれている方や肌荒れがなかなか治らない方は、今使っている化粧品や身の回りの洗浄成分を一度確認してみては、いかがでしょうか。

■8.敏感肌の症状が悪化した場合

いくら保湿しても肌状態がよくならない場合や肌荒れが酷くなる場合は、専門医の診察を受けましょう。

受診するときの症状の目安

・乾燥肌が酷くなり湿疹を起こし、肌がヒビ割れてきている状態
・ニキビや吹き出物がどんどん増えて化膿し、赤ニキビや黄色ニキビになった状態
・肌のかゆみでブツブツしたものができたり、ジュクジュクしたりして範囲が広がるような状態

このような状態になった際は、適切な塗り薬や飲み薬による治療が必要な場合もあるため、皮膚科の受診をしてください。

敏感肌は、乾燥のほかにもストレスや生活習慣などが引き金となり起こる場合があります。敏感肌を治すには、スキンケアや食事などの生活習慣の改善も大切です。

医師による化粧品選びを参考に、敏感肌対策を行いましょう。

(美容ライター/子育てママライター 杉谷敦子)

矢加部文 先生

■プロフィール
矢加部文 先生
2002年、長崎大学卒業後長崎大学形成外科へ入局。
日本形成外科学会専門医、日本抗加齢学会専門医、乳がん学会認定医、マンモグラフィ認定読影医など幅広く活躍している。
形成外科・美容皮膚科 みやびクリニック 院長

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